これからの工務店は営業しない!相続相談から始まる新たな受注戦略<第6回>相続の相談から、新築や建替につながった実例
出典:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合「マンスリーレポート」2026年2月号
<第6回>相続の相談から、新築や建替につながった実例
▼営業ゼロの受注戦略とは
「家を売るつもりはなかったのに、相続をきっかけに建替えることになった」
「空き家の相談だったのに、気づけば新築の話に発展していた」
実際の現場では、このように“営業していないのに受注につながった”というケースが数多く見られます。むしろ、積極的に営業していないからこそ、お客様が安心して相談できたという側面もあります。
きっかけは、相続に関する何気ない相談です。「実家をどうすればいい?」「母の介護が始まったので、実家の使い方を考えたい」「相続税対策で土地を有効活用したい」──このような話を丁寧に聞いていくと、最終的に「では建替えたほうがいいですね」「リフォームして賃貸するのも一案です」といった提案が自然と受け入れられる流れができていきます。
この段階で重要なのは、無理に売ろうとしないこと、急いで契約につなげようとしないことです。相手の困りごとや将来の希望を引き出し、選択肢を整理しながら会話を重ねていくと、相手から「具体的に話を進めたい」と言ってもらえるようになります。営業というより“伴走者”として信頼を得ていくことが、結果的に最も効果的な営業活動になるのです。
新築や建替えの話は、住宅ローンや税金、登記、遺産分割など複数の論点が絡みます。だからこそ、最初から建築の話に絞らず、相続や家族の問題を含めて全体像を見ながら提案できる建築業者は、他社との差別化につながります。
相続の相談にきちんと耳を傾けることが、そのまま高単価な仕事につながる──これが「営業しないで仕事が舞い込む」仕組みの正体です。
次回は、相続セミナーを地域で開催することで“相談が自然に集まる”仕組みづくりについてご紹介します。
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