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相続実務コラム

これからの工務店は営業しない!相続相談から始まる新たな受注戦略<第5回>「家を残したい」想いに応える

2026.01.20

出典:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合「マンスリーレポート」2026年1月号

<第5回>「家を残したい」想いに応える

▼耐震・バリアフリーリフォーム提案の切り口

実家を手放すのではなく、「できれば家を残したい」と考える相続人やご家族は少なくありません。親が住んでいた家に自分たちが移り住む、あるいは孫世代の住まいとして活用する。思い出の詰まった家を売却せず、できる限り使い続けたいという声は、今も根強く存在します。

このような相談を受けたとき、建築業者として提案できるのが、リフォームや建替えといった「再活用」の視点です。たとえば、老朽化した建物であっても、耐震診断を実施し、必要に応じて補強工事を行うことで、安全性を確保したうえで再利用することが可能になります。高齢の親を迎え入れるために段差をなくす、手すりを設置するなど、バリアフリーリフォームを希望されるケースも多くあります。こうした工事は、家族の安心と自立支援にもつながる重要な備えとなります。

また、「売却はしたくないが、住む予定もない」というご家族に対しては、賃貸として活用するという選択肢も提案できます。その際にも、安全性や使い勝手を向上させる最低限の改修を行うことで、入居希望者の幅が広がり、空き家リスクを抑えることができます。

注意すべきは、相談者の多くが、相続後の手続きや建築基準などの知識を持っていないということです。「何ができるのか」「どのくらいの費用がかかるのか」「法律的な問題はないか」といった不安を一つひとつ丁寧に解消しながら、無理のない選択肢を整理してあげることが大切です。

建築業者が“残したい想い”を受け止め、安心につながる提案ができれば、信頼は確実に積み重なっていきます。

次回は、相続相談から新築や建替えにつながった実例をもとに、営業せずに受注が決まる仕組みについてご紹介します。

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