これからの工務店は営業しない!─相続相談から始まる新たな受注戦略<第11回>家族と未来を考える“相続の話”そこから始まる、家づくりのあり方
出典:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合「マンスリーレポート」2026年7月号
<第11回> 家族と未来を考える“相続の話”そこから始まる、家づくりのあり方
これからの住宅提案を考えるうえで、避けて通れないのが高齢化と認知症の問題です。現在、認知症およびその予備軍は65歳以上の約3人に1人とされており、今後さらに増加していくと推計されています。加えて、要介護認定者も年々増加しており、高齢者を支える現役世代は少子化によって減少しています。
つまり、老後は誰もが介護や支援を必要とする可能性がある時代に入っているということです。
このような状況の中で、すべての人が施設に入れるわけではなく、今後は在宅介護や在宅医療が中心になっていくと考えられます。
そうなると重要になるのが、自宅で生活を続けられる環境づくりです。 段差の解消や手すりの設置といったバリアフリーリフォームはもちろん、場合によっては施設や医療機関の近くへの住み替えといった選択も必要になります。
また、認知症による財産凍結を防ぐための財産管理の準備も欠かせません。
こうした将来のことを家族で話し合い、方向性を決めていくことが重要ですが、その多くは住まいと資産が密接に関わる問題です。 だからこそ、建築業者が相談に乗り、生活と資産の両面から提案できる存在になることが求められています。
施設や病院が増えても支える人材が不足すれば、受け皿には限界があります。だからこそ住まいの備えが必要です。これはもう他人事ではありません。現実問題です。
このように、これからの時代は「老後をどう暮らすか」「どこで生活するか」といった視点から住まいを考える必要があります。 後になって困らないためにも、元気なうちに家族で話し合い備えておくことが大切です。
次回は、工務店が“人生の相談役”として選ばれるための考え方について解説します。

